アートと世界遺産の街ジョージタウンの歩き方

こんにちは。オヤジです。

2023年11月のペナン旅行の目的は世界遺産の街ジョージタウンです。実際訪問して感じたのは、世界遺産はもちろんのこと、アートの街としてもとても魅力的でした。

今回の記事では、必見スポットを逃さないジョージタウンの効率的な歩き方をお届けいたします。

ジョージタウンについて

ジョージタウンはマレーシアのペナン島に位置する歴史的で魅力的な都市です。

18世紀後半イギリス東インド会社が交易拠点として入植したペナン島の町を当時のイギリス国王ジョージ4世にちなんでジョージタウンと名付けました。

ジョージタウンではイギリス、中国、マレー、インドなどの多文化が混じりあった街並みを見ることができます。それらの歴史的建造物や多文化的な雰囲気は多くの観光客を魅了しています。

2008年にはマラッカとともに「マラッカ海峡の歴史都市群」としてUNESCO世界遺産に登録されました。多様な文化や宗教、建築様式が融合していること、また、歴史的な街並みや建造物が良好な状態で残っていることなどが評価されました。

ジョージタウンはストリートアートでも有名で、文化イベントも盛んであり、街全体が生き生きとした魅力に満ちています。

また、ジョージタウンは美食の街としても知られ、ストリートフードやレストランで多様な料理を楽しむことができます。

ジョージタウンの歩き方

ジョージタウンの歴史地区は基本的に徒歩ですべて回ることができます。

ただ、熱帯地方ですので、日中は非常に暑いので、疲れたときには無料のバスであるCATやトライショーを利用するのが良いと思います。

CAT

CATとはCentral Area Transit Bus Serviceの略で、ジョージタウンの中心部を10〜15分間隔で巡回している無料バスのことです。

主要観光地はCATでほぼ回ることができます。ルートの詳細に関しては下記のサイトをご参照ください。

https://moovitapp.com/index/en/public_transit-line-cat-Penang-5390-1122251-697572-0

moovitapp.com

ジョージタウンでは有料のバスも走っておりCATとデザインは同じです。見分け方はバスの前後に「CAT」と表示されているかどうかです。

CATが停まるバス停には上記の看板がありますので迷うことはないと思います。

CATの乗車方法は、バスが近づきましたら手を上げてください。バスが停車すれば前のドアから乗車します。無料ですので、何もする必要はありません。

降車時はブザーを押し、バスが停車しましたら後ろのドアから降ります。

トライショー

トライショーは3輪の自転車で2人まで乗ることができます。

このタイプの人力車は座席が横か後ろについているのが普通だと思いますが、ジョージタウンのトライショーは前についているのが特徴的です。

私は利用しなかったので、現在も同じかどうかわかりませんが、事前に調べた限りではトライショーの利用は時間制で1時間35〜45リンギットです。

持ち物

日差しが非常に強いので、サングラスと帽子か日傘は必須です。

また、熱帯地方特有のスコールに出くわす可能性もありますので、折りたたみ傘を持参すれば安心です。荷物を増やさないためにも日傘兼用の折りたたみ傘がおすすめです。

ジョージタウンの見どころ

ツーリストインフォメーションセンター

まずはツーリストインフォメーションセンターに行き、無料のパンフレットを入手してください。

パンフレットは、観光地、ストリートアート、ストリートフードの3種類があります。

場所はコーンウォリス要塞の近くです。Googleマップでは"Tourism Malaysis"と表示されます。

Googleマップでツーリストセンターを調べると「Penang Tourist Information and Interaction Center 」が最初に表示されるため、私もそこに行きましたが、営業していませんでした。たまたまなのか閉鎖されたのかはわかりませんが。

コーンウォリス要塞周辺

コーンウォリス要塞周辺にはイギリス領時代の建造物が多く残り、当時の様子を偲ぶことができます。

ビクトリア・メモリアル時計台

ビクトリア・メモリアル時計台は1897年に英ビクトリア女王の即位60周年を記念し建てられました。

建築のための資金は地元の富豪たちの寄贈によって賄われたそうです。

高さ60フィート（約18メートル）の白亜の時計台はフォトジェニックで、ジョージタウンのランドマーク的な存在です。

コーンウォリス要塞

1786年にのちの英総督フランシス・ライトが上陸した場所に建てられた英国領時代の要塞です。

要塞内は公園の様に整備されていますが、海に向かい真鍮製の大砲が設置されており、往時を偲ぶことができます。

入場料の支払いは現金不可です。クレジットカードかアリペイで支払う必要があります。また、500mlのミネラルウォーターか要塞内のレストランでのドリンクチケットをもらうことができます。

シティホール

大航海時代にイギリスの東インド会社の拠点として使われていたコロニアル様式の白亜の建物です。

現在は市議会場として使用されており、残念ながら中に入ることはできません。

セントジョージ教会

1818年に建てられた美しい白亜の外装をもつマドラス様式の教会です。イギリス国教会の教会としてはマレーシアで一番古いそうです。

私が訪れたときには工事中で中に入ることはできませんでした。

ハーモニーストリート周辺

ハーモニーストリートはマスジット・カピタン・クリン通りの通称です。

モスク、中国寺院、インド人街が数メートル置きに並んでおり、宗教や習慣が異なる人々がともに生きる多文化都市ペナンを象徴するエリアです。

観音寺

1800年代にペナンに渡って来た広東人と福建人によって建てられたペナンでもっとも古い中国寺院で、観音菩薩が祀られています。

スリ・マハ・マリアマン寺院

1883年に建てられたカラフルなヒンドゥー寺院です。

ゴプラム（門塔）には38体もの神々が彫刻されています。寺院内に祀られている軍神スブラマニアムの像は、金、銀、ダイヤモンド、エメラルドで飾られています。

カピタン・クリン・モスク

1801年にインド系イスラム教徒によって建てられたムガール建築様式のモスクで、この通りの名前の由来になっています。

「カピタン」とは英語の「キャプテン」のことで、ジョージタウンでは地域のリーダーのことを指しました。「クリン」とはマレー語でインド出身者を指します。

ヤップ・コンシ

中国の福建省からの移民、ヤップ（葉）家のコンシです。コンシとは中国式の霊廟のことです。

建立は1924年で、柱や窓に施された彫刻、屋根を彩る龍が印象的です。

クー・コンシ周辺

ハーモニ通りの起点になるスマトラ式のモスクであるアチェ・モスクやクー・コンシなど、歴史ある貴重な建物が並んでいます。

アルメニアン通りは、おしゃれな雑貨店やレトロなカフェが並ぶ、ジョージタウンで最も賑やかなエリアです。周りにはストリート・アートも多いので細い路地も見逃せません。

クー・コンシ

1906に建築されたクー（邱）家の霊廟です。1950年に火災で改装されています。

外壁や内装はすべて中国から招聘された職人が手がけたそうで、重厚かつ豪華な造りの屋根が印象的ですが、精緻な彫刻彩られた内装も見事です。

Googleマップを頼りに行くと入口が非常に分かりづらいです。私は周りを2周してしまいました。

ハーモニー通りを南下するとアルメニア通りの交差点から名前がキャノンストリートに変わります。正面にアチェモスクを見ながらさらに進むと、左手に入口があります。アクセサリーショップとお土産屋の間です。

アチェ・モスク

インドネシアのスマトラ島のアチェから移り住んだ裕福なアラブ商人が1808年に建てたスマトラ様式のモスクです。灯台のようなミナレット（尖塔）が特徴的です。

モスク周辺には、当時の面影を残す民家があり、子孫たちが暮らしているそうです。

アルメニアン通り

観光客が一番多い通りです。歴史的建造物を使ったおしゃれなカフェやストリートアートに溢れており歩いているだけでも楽しめます。

脇道にはウォールアートだけでなく、傘が上から下がっている通りがあったりと、とにかくフォトジェニックなストリートです。

観光の合間にはぜひマレーシアの定番デザートであるアイスカチャンをお楽しみください。

アイスカチャンはかき氷の上にアイスクリームがのっていますが、トッピングはコーンや小豆、寒天などで日本のかき氷の常識を覆すものですが、かなり美味しいです。カフェだけでなく、通りにでている屋台でも売っています。

ストリートアート

リトアニア出身の若手アーティスト アネスト・ザカレビッチ（Ernest Zacharevic）が2012年に地元の人々をモデルにペナン島の日常を表現した「ウォールアート」を数点描いたことがきっかけで、アートの街ジョージタウンがスタートしました。

現在、公認のウォールアートが15点、ペナンの歴史や人々を生き生きと表現した針金アートが52点ありますが、それ以外にも多くのアートがあります。

猫好きな私が撮影した猫ちゃんのウォールアートをいくつかご紹介します。

プラナカンマンション

プラナカン（Peranakan）は一般的にマレーシアやシンガポールに移ってきた中華系移民の子孫を指します。彼らは現地マレー人と結婚し、中国、マレー、そしてヨーロッパの文化を融合させた独自の「プラナカン文化」を築き上げました。

ペナンには有名なプラナカンマンションが2つあります。いずれも、他の観光スポットとは少し離れた場所にあります。

ペナン・プラナカンマンション

ペナン・プラナカンマンションは19世紀末に建てられたお屋敷です。

内部は陶器や衣服、宝石などの展示が行なわれ、プランナカンの世界を体感できるミュージアムになっています。

1時間ごとに館内を案内する無料ツアーが開催されていますが、残念ながら言語は英語と中国語のみで、日本語はありません。

ブルーマンション

正式名称はチョン・ファッ・ツェ・マンションですが、その美しいブルーの外観からブルーマンションと呼ばれます。

2000年にはユネスコ文化遺産建築保存賞を受賞するなど、非常に価値が高い歴史的建造物です。

現在はホテルとして利用されていますが、内部の見学も可能です。

多くのドラマや映画の撮影場所としても使われおり、ドラマや映画のシーンを集めたポスターが貼られていました。

ジョージタウンの効率的な回り方

ジョージタウンのおすすめの回り方は、ビクトリア・メモリアル時計台を出発点にして、コーンウォリス要塞を周辺を回り、ハーモニー通りを南下するルートがおすすめです。

もちろん逆ルートでも問題はありませんが、アルメニアン通りが楽しくて見どころが多いので、最初に主要観光地を周り、最後に時間を気にせずアルメニアン通りで、カフェやショッピング、アートを楽しむという過ごし方が効率的だと思います。

ジョージタウンの魅力

ジョージタウンの魅力は、何と言っても多民族と多文化が共存し、それらの歴史的建造物が良い状態で保存されていることです。

もちろん、歴史を知らなくてもおしゃれなカフェやウォールアートなどジョージタウンを十分楽しむことができます。

ただ、歴史を知ることにより、より深くジョージタウンを理解し、さらに楽しむことができることは間違いありません。私は旅行前に下記の本を読んで予備知識を得ました。

マラッカ海峡物語 ペナン島に見る多民族共生の歴史

ベンガル湾を内海のように抱えるインドと東南アジアには、どのような文明が形成されてきたのか――。本書が注目するのは、マラッカ海域北端に浮かぶペナン島。

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まとめ

ペナンは本当に魅力に満ち溢れた島でした。

今回は、時間の都合でジョージタウンの歴史地区しか回れませんでしたが、ストリートフードや少し足を伸ばせはビーチやペナンヒルなどリゾート地としての顔も持ちあせています。

近い将来、少し多めに時間をとり、再訪したいと思います。

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